安心・安全・クリーンなエネルギー「LPガス」
鹿児島県LPガス協会

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災害時対応

LPガスは災害時にお役に立ちます

ボンベにエネルギーをギュッとつめ込んだLPガス。多発する大地震などの災害復旧活動に欠かせません。その活躍の様子をご紹介します。

LPガスを知って災害対応にプラス

LPガスとは「Liquefied Petroleum Gas」、つまり液化石油ガスの略称で、一般的に頭文字をとってLPガスと呼ばれています。
LPガスは、炭素と水素の化合物で、炭素数が3 つのプロパン( C 3H8 )と炭素数が4つのブタン(C4H10)の2種類がありますが、一般家庭用で使われているのはプロパンで、プロパンガスとも呼ばれています。
LPガスは液体の状態で貯蔵・配送され、使用時には気体で消費されます。
常温・常圧では気体液体にするには冷却または加圧します。

災害地で発揮するLPガスのちから

LPガスは、地震などの過去の大災害においていち早く完全復旧を果たすだけでなく、避難場所や被災者用仮設住宅における調理や給湯などの主要エネルギーとして活躍し、災害に強いエネルギーであることを実証してきました。

地震災害で活躍したLPガス

過去に発生した大災害時においてもその利便性をフルに発揮し、避難された方々の生活に大きく貢献しました。
また仮設住宅建設においても地域LPガス事業者の献身的な協力により安全な設備工事を迅速に完成させました。

  • LPガスは災害時に役立ちます
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  • LPガスは災害時に役立ちます

出所:(株)石油化学新聞社

LPガスと都市ガスの違い

都市ガスは、地域によってさまざまな種類のガスがあり、同一の消費設備や器具が使用できない場合がありますので、転居などの際には注意が必要ですが、家庭用LPガスは、
日本全国いずれの地域においても同じ消費設備や器具を使用することができます。なお、それぞれの発熱量、比重は右表のとおりです。
また、供給形態が違うため、LPガスは災害時の復旧にかかる時間が短いのです。

供給形態

  • LPガス…個別供給、集団供給
  • 都市ガス…配管による集団供給

分散型エネルギー だから災害時に強い

LPガスは大震災の際にも、1戸単位で迅速に調査・点検ができることなどにより供給の途絶が少なく、都市ガスなど他のエネルギーに比べいち早く完全復旧を果たしています。またLPガスは、避難所への設置が素早くでき、煮炊きやお風呂・シャワーのほとんどの施設がLPガスで賄われました。一般家庭で使われる50kgボンベには標準的家庭(4人家族)の約2ヵ月分のLPガス(プロパンガス)が入っています。仮に50kgボンベの10%しか残っていない状態で大震災が発生し、販売店からの供給が一時的に途絶えても、安全確認ができれば約1週間は使用できます。

LPガスと都市ガスの供給形態の違い

LPガス(個別供給)

LPガス(個別供給)
  • 1戸1戸販売店が個別点検配管も短く、異常があれば即修理可能
  • 1戸単位で安全を確認し復帰可能なため、復旧までの時間が短い

都市ガス(配管による集団供給)

都市ガス(配管による集団供給)
  • 埋設配管確認確認に時間を要する
  • 数百戸、数千戸単位で安全確認が必要なため、復旧に時間を要する

日本のエネルギー政策

東日本大震災におけるライフラインの復旧状況

東日本大震災におけるライフラインの復旧状況
※出所:内閣府資料、各県エルピーガス協会・高圧ガス保安協会、ヒアリングより

災害時、初期対応に適したエネルギー

東日本大震災による避難所における炊き出しの焜炉にLPガスを活用
東日本大震災による避難所における
炊き出しのコンロにLPガスを活用
  • 震度5以上でマイコンメーターが自動的に遮断。(大半の二次災害は防止)
  • 個別供給するLPガスは、1戸単位で調査・点検を行うため、迅速な復旧が可能。
  • 避難所等への燃料供給対応に最適。

地震後 復旧に要した日数

東日本大震災の被災者への仮設住宅の熱源にLPガスを活用。

東日本大震災の被災者への仮設住宅の熱源にLPガスを活用。
東日本大震災の被災者への
仮設住宅の熱源にLPガスを活用。
  LPガス 都市ガス
被災件数 復旧に要した日数 被災件数 復旧に要した日数
宮城県沖
昭和53年6月
約9,600 3日 約151,000 31日
釧路沖
平成5年1月
約100 1日 約9,300 23日
阪神淡路
平成7年1月
約163,000 14日 約47,000 85日
新潟県中越
平成16年10月
約24,000 18日 約56,000 53日
能登半島
平成19年3月
約14,300 12日
新潟県中越沖
平成19年7月
約24,700 7日 約31,000 42日

LPガスを安定的に供給。災害の備えに安心

民間備蓄(50日)+国家備蓄

我が国のLPガスは大半を輸入に依存し、その輸入先は全体の9割弱を占める中東に偏在していることから、LPガスの安定供給の為に、現在、輸入業者に対して法律で義務づけられている民間備蓄(年間輸入量の50日分)に加え、国家備蓄体制も150万トンを達成することを目標に本格的に推進されています。

  • 世界のLPガス生産構成
    平成21年
    世界のLPガス生産構成
  • LPガスボンベ設置状況
    日本のLPガス供給

LPガス国家備蓄基地建設地

LPガス国家備蓄基地建設地

備蓄LPガスの有効活用(都市ガスのバックアップ)

東日本大震災において、都市ガスパイプラインのバックアップとして、移動式ガス発生設備でプロパンエアー13Aによる代替供給が行われた。

備蓄LPガスの有効活用(都市ガスのバックアップ)

震災直後のLPガス利用を支えた軒下在庫

LPガスは他のエネルギー利用者のお役に!

仙台の都市ガスエリア内で、LPガスを使用している家庭は、自身も被災したが、ガスが切れなかった為、周りの都市ガス使用者やオール電化住宅の利用者に、お風呂を提供し、感謝された。(H23年3月現地情報より)

LPガスは他のエネルギー利用者のお役に!

災害対応LPガスバルク 

  • 03_災害
    バルク
  •  01_災害
    炊出しセット

大地震等の災害では、災害発生直後の48時間をいかに乗り切るかが最も重要と言われています。LPガスバルク供給であれば、残量が半分でも500kg型で3日、985kg型で7日もの間、停電時の電源としてのガス発電機1台、ガスストーブ2台を終日フル稼働させ、水源が確保されるもとでのガス炊飯器により100人分のご飯(一日三食)をまかない、さらにガスコンロ2台と給湯器1台を1日各3時間使って暖かい汁物を作ったりシャワーを浴びられます。

非常用発電機

02_災害
自宅のLPガスを発電機の燃料として使用でき、災害時でも燃料の入手の心配もなく、長時間の使用が可能です。店舗や一般家庭でライフラインをサポートします。

地震が起きた時の心構え

地震が発生したら、まず第一にご自身やご家族の安全を確保することが大切です。
日頃からご家庭にいて有事の際に取るべき行動をご家族と確認しておきましょう。

1.自分の身を守りましょう

  • まず、身の安全を確保してください。
    (玄関や勝手口の扉などを開けて逃げ道を確保しましょう)

2.火の始末をしましょう

  • 揺れがおさまったら、器具栓、ガス栓を閉めてください。

3.地震後にガスを使用するときは

  • 余震が発生している間は、できるだけガス器具の利用は避けてください。
  • 自宅のLPガスボンベ等が倒れていないことを確認してください。
  • 地震発生時(震度5以上)、ガスを使用していた場合はマイコンメーターが自動的にガスを遮断していることがあります。
  • ご自身でマイコンメーターの復帰操作を行えば、ガスをご使用になれます。

LPガスを安全に使用するため、またLPガスが使用できなくなった時に備え、LPガス販売店の緊急時連絡先「電話番号」を確認しておきましょう。